白紙の彼方

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映画「いなくなれ、群青」 公開前期待値

はじめに

原作との違いについて

映画に対する期待

おわりに

はじめに

階段島シリーズ大好きオタクです。

今回、映画『いなくなれ、群青』がもうすぐ公開ということで、現時点での公式サイトの情報などを元に映画版に対する期待や予想を書いていきます。映画見た後にも感想をブログで書く際に見る前の自分がどう思ってたかを認識できるようにするためのメモみたいなものなので流し読みしていただければ幸いです。

以下、文庫版階段島シリーズ2巻までのネタバレを含みます。

 

事前に分かっている映画版の情報

 

映画「いなくなれ、群青」公式サイト

公式サイトから推測できる情報をまとめます。(個人的意見なので誤ちを含んでいる可能性があります、ご了承ください。)

  • 相原大地が出てこない
  • 豊川(「その白さえ嘘だとしても」に出てくる中等部のヴァイオリンが上手な女の子)が出てくる
  • 真辺が島に来た時点で学校は音楽祭に向けて準備中
  • トクメ先生が仮面をつけてない

 

 

多分相原大地の問題は原作「いなくなれ、群青」(以下省略のため、原作各巻はタイトル中の色で呼びます。)だけでは解決しないため、映画の尺の中で問題を解決することが出来る豊川を起点に真辺が階段島に対する問題提起を行なっていくんだと思います。また、「白」のクリスマス会とは違い音楽会という舞台を設けることでより自然に豊川によるヴァイオリンの弦の切断に導入できるうえに「白」のように佐々岡、水谷の内面にも焦点を当てることが出来るのは青春ミステリ映画としては良点なのではないでしょうか。真辺も七草も映像で心情描写するのめちゃくちゃ難しそうですもんね。 (大地がいないのは根本的に違くない?そもそも大地がいたからこそ真辺が引き算の魔女を探してそれによって七草も自分を捨てたんだから大地がいなかったら成立しないじゃん。)

しかも「群青」においては大地の抱える問題を階段島にいては解決できないっていうのが真辺が島から出ようとする一因になるわけじゃないですか。でも豊川による問題提起だと真辺が島から出ようとするには足りなくないですか?そりゃ大地がいなくても島から出ようとは思ってたはずだけどそのままだと「七草を置いてでも島から出なければならない。」とはならなそうだから七草が真辺を追い出す手段がそれこそ魔女との交渉だけになってしまわないですかね。

豊川に関してもおそらく「白」と同じようにヴァイオリンの弦が切れてそれを佐々岡が探そうとするっていうシーンが映像であったんですけど通販止まってないのに何を困ってるんですかね。考えられるのは弦が切れた日と音楽祭の間がめっちゃ短い(島に荷物が届くのは週1)とかですけどそれなら延期すればいいのではって感じだし、外部入手が出来なくて七草が手紙も出さないならどうやって弦を手に入れるんでしょうね?終盤で魔女と交渉して貰うんでしょうか。

そしてトクメ先生。なんで仮面着けさせないんですか???まじで理由が欠片もわからない…もしかしてなんですけど女優さんのお顔を売り出してるとかそういうあれですか?この点はきっと本編を見れば納得できると信じてます!信じてるぞ!!

最後に映像にあった階段を登ろうとする佐々岡に対して水谷が「いつまでヒーロー気取りなんだ」と告げるシーン。水谷が感情的になってるのが凄い気になりますね。「白」では確かに感情的になった水谷が真辺に心無い発言をするシーンがありますけどそれは弦だけじゃなく封筒やストーカーといった重荷による負荷と真辺という異質な存在への反発があったからこそのセリフだったわけで、どれだけ水谷に負荷がかかるかはわかりませんけど果たしてどのように水谷は佐々岡に対して感情的になるのでしょうか?そこが少し気になりました。

 

映画に対する期待

僕は今この記事を公式チャンネルのライブストリーム(9月2日回)を聴きながら書いているんですけど、これ見てるとやっぱり映画と原作は全然違うものになるんだろうなっていうのは否応なく感じさせられますね。グッズとかこのトークみたいなライブを見てるとやっぱりこの作品は「群青」を映画として表現しようっていうよりは今話題の役者たちを出演させる作品として「群青」を映画にしようとしたのかなって気はします。

 

僕個人としてはこの映画に対して河野裕の透明感と重みを併せ持った日本語に包まれた世界は最初から期待してないんですけど、「群青」のタイトルを使った映画を使う以上は「ピストルスターを信仰する七草」と「七草にとってのピストルスターである真辺由宇」と「階段島の優しさ」だけはそのままであってほしいですね。逆にそれだけしっかりと表現しているのなら他がどんだけ原作と違っても僕は一定の評価をするんじゃないかなと思います。

 

おわりに

まだ言いたいことはいくつかありますけど見てもないのにあれこれ言うのも違うと思うしこの作品に対する解釈が同じになるとは思ってないのでこのあたりにして映画の公開を楽しみにしたいと思います。

ただひとつだけライブストリーム見て言えるのは真辺由宇役の人とは話し合ったら解釈違い起こして発狂しそう。

 

公開後の感想記事もご覧になっていただければ幸いです。

 

 

追伸

七草にとって自らにとってのピストルスターである真辺が自分を捨ててる以上階段島の真実はどうあがいても現実では残酷以外ありえないと思います。